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外壁サイディング 部分張替え工事(外壁凍害現状復帰工事)

2022年2月15日より3月10日にかけて、八王子市東浅川町のOB顧客様S様邸にて、サイディング壁の部分張替え工事を行いましたので不具合の原因から施工内容にかけてご紹介させて頂きます。

今回の施工のきっかけとなった、壁面と屋根軒先との取り合い部分ですが、こちらは比較的大量の雨水が回り込みやすく、雨水が侵入する弱点となる傾向があります。

漏水リスクの高い、外壁内部の通気や排水に関しても併せてご紹介させて頂きます。


▲施工後
3階建てのお住まい。部分が今回張替え工事を行った部分になります。

 


お問合せ


2009年に屋根・外壁改修のご依頼を頂き、以降も内装工事などでご利用頂いているOB顧客様でいらっしゃいます。

3年前にお伺いした際に、「玄関側の外壁に剥がれで気になる箇所がある」との事でタッチアップのお手入れをさせて頂きましたが、今回、同じ外壁の箇所に剥がれが生じてきたことから、ご相談のお電話を頂きました。

 


現地調査


3年前に補修の処置を行った際にも不具合の原因と思われる外壁内部のご説明をさせて頂きましたが、今回も同じ箇所の外壁の剥がれに加えて、外壁サイディングに歪みや反り返りが見られましたので、ご指摘の箇所だけでなく周辺の壁や全体の様子も細かく見させていただきました。


黄丸箇所が前回タッチアップ箇所。赤丸箇所が3階下屋根の取合箇所になります。


▲3階下屋根取合箇所:サイディング壁に亀裂が入り、隙間が生じています。


▲3階下屋根取合箇所:不具合の多く見られる箇所になります。

 


ご提案


不具合箇所の原因は、経年劣化だけではなく、下屋根と外壁の取合い部分の納めの仕方や外壁内への雨水の侵入、湿気の排出不足などが起因していることも考えられます。

その為、前回同様の応急処置的な施工では、不具合を繰り返してしまう可能性もありますので、取合部の納めや外壁内部の状態を確認することが重要と考えました。

施主様のご要望としては、なるべく大掛かりな施工にならず、不具合箇所は再発の心配のない様に修繕されたい。とのご希望でいらっしゃいましたので、今回のご提案としては、

①外壁の部分張替え
②外壁の部分カバー
の2パターンでご提案させて頂き、①の部分張替えでは、外壁部を部分撤去し、内部の状態等を確認した後に解消方法を含めて修繕内容をご提案をさせて頂くという内容となり、こちらの①案をご採用頂きました。

 


主な施工内容


今回は施工範囲内の部分足場を設置しての施工になります。

作業工程は、
サイディング壁の撤去 → 内部の漏水跡、下地材等の状態を確認 → 足場範囲内での散水テスト → 透湿防水シート重ね張り →※ 胴縁交換 →シーリング部ハットジョイナー取付 →サイデイング壁張替え→  目地(シーリング)設置 → 塗装工事
の作業となりました。

※胴縁とは、壁などで板を打ち止める下地として、柱と柱に渡す幅の狭い横木になります。


▲施工箇所に合わせ部分足場を設置


▲施工箇所サイディング:撤去作業中


▲3階下屋根取合箇所:サイディング撤去後、内部の様子(透湿防水シートに胴縁が設置してある様子)


▲サイデイング内部、下地の確認①:
湿気が抜けづらく多かったことがうかがえます。


▲サイディング内部、下地の確認②:
胴縁は局所的に水分の影響を受けていたことがうかがえます。


▲サイディング内部、下地の確認③:
雨シミからも水気が多かったことが確認できます。


▲散水テスト:
サイディングを剥がした上部より散水し、水の流れる道を確認します。


▲散水テスト後:
下地材に水シミが出てきました。(今までもこの様に雨水が内部に侵入していた事が推察されます。)


▲散水テストで雨の侵入が確認された箇所①
コチラの取合い箇所は、侵入経路となり雨水の一部が内部に回り込んでいる状態でした。
は壁内部(通気層)の通気経路のイメージ。(排出経路が確保できていない為、湿気などを外部に逃がす道がなく内部に留まり、結露の発生も起こっていたと推察しました。)


▲既存胴縁を撤去


▲施工範囲の胴縁撤去後


▲新規に下地材を張り、胴縁の取付け:
胴縁は通気、排気を考慮し、今回は排気経路の確保の為タテ胴縁とし取付けて行きます。
写真は、胴縁設置の後、 シーリング部にハットジョイナーを取付施工中の様子。
「ハットジョイナー」とは、サイディング壁の目地に入れる金具になり、目的としては目地幅を一定に保つことの他にも耐火構造と防火効果を高める働きがあり、仮にシーリング部分に劣化が生じてもハットジョイナーが水の侵入を軽減してくれる役目もあります。


▲胴縁設置施工後①
下屋根との取合い部は防水テープで雨水の浸入を防ぎます。


▲胴縁設置施工後②
画像だと確認しづらいですが、雨水の浸入の主要因である下屋根との取合い箇所には
透湿防水紙の裏側にL型の金物の設置と壁どまりといった金物を設置し、雨水の浸入対策を施しました。


▲新規サイディング壁設置中:
新規サイデイング壁はタテ張りの胴縁に合わせて横張りのボードになります。


▲新規サイデイング壁は現地で採寸&裁断をしながらの作業になります。


▲新規サイデイング壁施工中


▲塗装工程:下塗りプライマー塗布作業中


▲塗装工程:中塗り施工中


▲施工工程:上塗り施工中


▲一時的に撤去していた外灯を復旧します。


▲施工後①:外灯取付け復旧完了。


▲施工後②:3階下屋根取合箇所


▲施工後③:全景

補足となりますが、前回2009年の屋根・外壁塗装は今回の改修工事から遡ること13年前になりますが、今回の施工箇所とその他の外壁部分を比較して施工後年数に違和感が感じられないのは、前回の使用塗料が屋根外壁とも『ダイフレックス:スーパーセランシリーズ』での施工になり、こちらは塗料メーカーでの期待耐用年数目安が20年~30年とする(環境などにより変わりますが)、低汚染性無機塗料のシリーズを使用していることが大きく関わっています。

 


お客様の声


「お客様の声」アンケートにもご協力頂きました。

ありがとうございました。


 


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